いつか 白い白い光のなかで そのひとの問いに
わたしは
全部です と答えたことがあった
2019.3 再々発光(行)のお知らせ
2017年4月に再発光(行)した『発光』が一年ほどで約百三十部、旅立ってゆきました。
手にとってくださった方々、届けてくださった書店のみなさま、ありがとうございました。
長らく在庫を切らしていましたが、この度再々発光いたします。
装幀をまた新たにし、価格もすこし下がりました。
詩集は、余りあるもので在りたいという思いがあります。
誰かが手を伸ばしたくなったそのときにそこにいられるように、待つ側で在りたい。
私家版なのでやっぱりたくさんの在庫は作れないのですが、
思いをすこしずつ形にすべく、この度の再々発光に至りました。
引き続き、『発光』をよろしくお願いいたします。
新規取り扱いについてのご相談もお待ちしています。
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ikdayano☆gmail.com(☆→@)
雑誌アンドプレミアムのウェブマガジンにて、「本と音楽 紙片」が選ぶ「大切な言葉に出会える本」として詩集『発光』をご紹介いただいています。
https://andpremium.jp/book/books-154/
再発光の際にいただいたコメント
詩集を照らす言葉たち。ありがとうございます。
『発光』に感動した2月から、さらに一年以上たったんですね、はやい。
言葉にできないものを言葉で伝えようとする
人間がものを書く営みの、切なさとよろこびが結晶した一冊です。
初夏の季節にリニューオウ、おめでとうございます。
雪舟えま
歌人・小説家 (北海道) |
発光 という 本。
この中にある言葉たちは「ほらそこ、」ってとこにある言葉。
車の排気ガスの側に植えられた桜並木。
地面はアスファルトで固められ靴を痛めながら足早に歩く日々。
それが私たちの常。
夜道に雨空で見えない月灯りを頼るより道端のLEDを頼る。
今、すぐそばで発光している、だからこそ救われる。そんな本。
ハマダサトミ
お菓子とコーヒー研究室 ハマ・ノ・テlabo(兵庫) |
彩乃さんの言葉の選び方は、不思議だけれど、温かくて、安心する。
そして、喜びも、希望も、悲しみでさえも、すべて、光を放っている。
心を照らしてくれるように。このタイトルはほんとうに、とてもぴったりだな、とおもう。
ふとした時に、手に取って、じっ、と眺めるように、彩乃さんの言葉をいただいています。
何気ない日々の、生活にある風景が、ぽっ、と頭の中に、綺麗な色彩をともなって、浮かぶのです。
(だから、安心するのかもしれないな)
星乃
(富山) |
池田さんの言葉は隙を見てる。
何の隙かは分からない。
いいものか悪いものかも分からない。
大抵そこには光が差してる、平凡な大阪の光に身を浸す作家が見える。
言葉たちは迷いなく作家の思念を指す。
すべてに怯えている自覚を持つことで強くなってしまう自分に焦っているのではないか、とも思う。
きっとそんな時、隙間にはさむ手紙を書くように本を作るのだろう。
無数に存在する誰かのポストに向けているようで、自分に投函しているのだろう。
隙間で猫を見ました。網膜、生きてますか?
昔のように自分の弱さ、愛せますか?と
コバトレーベル 小鳩ケンタ
詩人(大阪) |
「雄弁なひかりを問う」
池田彩乃さんの言葉に初めて出会ったのがいつの事だったのかはもう思い出せない。
ただ、一つ言えるのは、いつでも、同じ時代を生き抜いている、という愉悦がそこに在ったという事。
池田さんの言葉はくるくると、同じことを描き続けている。
しかし池田さん自身は同じ所に立ち竦んでいるわけではない。
いろんな地点から、観測されてきた「光」というものがあって、
それは言葉なのかもしれないし、
もっと別なものかもしれない。
いつでも、池田さんの言葉はいのちや鼓動、生活を感じさせる。
それはすなわちきっと光だ。
光があるから生きてゆける、というよりは、個々が光を放っていることへの確証。
発光し続ける何かがあることを発見させてくれる。
安心して、ひかっていてよいのだという優しさと、外敵から身を守るためにひかりなさいという厳しさ。
その両方があって、はじめて、実感を持って立ち上がりひかり始める言葉たちがある。
井筒沙奈
(大阪) |
『発光』
34ページ — 文庫(105×148mm) — 1,000円(税込)
解説 雪舟えま(小説家・歌人)
取扱店
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