2019→2020

大浄化と名高いインフルエンザにかかりましたが、
いつのまにか2020年にいます。
いろいろお返事できてなくてごめんなさい。
生きています。
すばやさがとても低いです。

2019年のことと2020年のこと書きます。
2019年も大冒険しました。主に感情の冒険です。人の前でよくよく笑い怒り泣いていたと思います。今まであまりまじまじと見つめたことのない感情も知りました。直接的な言葉では書けないけれど、そのうちなにかしらの形で言葉になってゆくんだと思います。
こんなところでも言葉は有用なのか、と驚いたことが何度もありました。きっとそれは自分にしかわからない些細な感動だったけれど、そのときはひとりきりじゃなかった。ずっといろんなひとと言葉を交わしていた。たくさん自分のことを言葉にして、相手が言葉にするものを読んでいた。「伝えるための言葉」を信じ頼っていた一年だった。年の瀬には特技のひとつとして「手紙」と答えるようになった。私には宛先が必要。もしも手紙が一通も来なくても、宛先がこの世に無数にあるならば私は書くことができる。

2020年は、いや一年なんかでは取り組みきれないとわかっているけれど、まずは今年から。
「越境する、分断しない、点在できる」をやってみます。
これは詩集『舟』に収録されている「体の思い出」の中の一節ですが、スローガンみたいな存在感で胸の中にいつまでもありました。私たちがあらゆる側面で「隔てられていること」については、無力さを感じながら受け入れるしかない。(私はいつからか肉体や記憶が一人分であることが寂しくてしょうがない。でも寂しがってもしょうがない)そのことが大きく揺らぐことはなくても、越境すること、点在できることを、もっと掴んでゆきたい。そのために必要なものは身につけて、そのためにいらないものは手放してゆく。できるはずなんだ。もっとさわれるはずなんだよ。
あとは灯台としてしっかり立つ。です。
「おめでとう」と「池田彩乃」をどんな風に生きてゆくのか。畦道を踏みしめて道とする。
2020年は30歳になったり、最初のzine『別の星から降ってきたみたいだ』を作って10年目になる年です。
生きて、揺さぶられながら、光ったり、蹲ったり、走って会いに行ったりしながら、ここにいます。
本年もよろしくお願いいたします。

【2019年の活動まとめ】
◆熊谷隼人個展「存在の祭りのなかへ」関連特別企画「この星で描く」第二部「ふるえる」にて朗読。 鴨江アートセンター(静岡)
https://hayatokumagai.com/drawing_on_the_star/
熊谷さんが作った特設ページ。圧巻です。ぜひ大きな画面で見て欲しいです。
◆朗読会「ここは時間と時間の間に印をつけて祝う星」ハマ・ノ・テlabo(兵庫)
◆企画「みんなまるい人々」絵:さとうさかな 詩:池田彩乃 space eauuu(兵庫)
◆詩人 櫻井周太氏と「点描と稜線」を結成。詩の合評会「点描を持ち寄る」を定期開催中(大阪)
※次回開催は2/1!参加受付中です。
◆詩集の取扱店舗が10店舗に!

【制作物】
◇3月  詩集『発光』を再々発光
◇11月 詩集『舟』を刊行。初版100部がほぼ旅立ちました。
◇フリーペーパー『この星紀行』を発行(春、秋、冬) ·

【おめでとうの活動・制作】
◇うまのはなむけさんポストカード制作
◇「一期一会」寺尾紗穂×穂高亜希子ピアノ弾き語りツーマンコンサート フライヤー制作(イラスト:さとうさかなさん)
◇「点描と稜線」ロゴ制作
◇トナカイさん第一詩集『すべてのあなたの記憶』装幀・本文デザイン
◇根本万智作品展「冬の体、春の記憶」DM制作

【お世話になった本と音楽】
『見えないものを集める蜜蜂』ジャン=ミシェル・モルポア
『人間の大地』サン=テグジュペリ
『不時着する流星たち』小川洋子
「Tabula Rasa」People In The Box
「沈黙の恋人」阿部芙蓉美
「My Landscapes」池間由布子
「Random Girls」Serph
「Eingya」Helios