0709_点を打つ


器と詩を扱われている「Rohan」さんへ
打ち合わせに出かけました。はじめての浜松。
Rohanさんには5月のオープン当初から詩集と『めいめい』をお取り扱いいただいていて、
お店のはじまりに遠くから関わらせてもらえたことは
本を作っていてよかったと思えた大切な宝物です。
そんなRohanさんで近未来感溢れる打ち合わせを終えました。
秋口〜年内どこかでイベントを行わせていただきます。
続報お待ちください!

Rohan
浜松市中区田町229-13
kagiyaビル305
12:00-19:00
定休日/水木
http://rohan-hm.com/

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その夜、浜松在住の絵描きの熊谷隼人さんの作品を拝見しました。
http://noteofkuma.com/
ほんの二日前に思い立って、ご連絡させていただいたところ
快いお返事をいただけて、春の東京での個展の作品たちを見ることが叶いました。
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熊谷さんの絵の中に目が歩み入るとき、体から力が抜けてゆく。
もっと言ってしまうと口も開いてしまうような、
体が体の基の形に戻ろうとする感覚があって、思わずきゅっと顎に力が入った。
花の図柄の前で立ち止まる。
(ああよかったね、)
毛並みを撫でる手を持ちたくてたまらなかった。
(そう、とても触りたかった)
線のしていること、点のしていること
それらが手を取り合い、あるいは隔たれて向き合うとき
浮かびあがる、土に親しい匂いある生きものの気配。
このひとは、形を分け与えてゆくひとなのだと、そんな風に思った。
光の連なりのような話をたくさん聞かせてもらって
それからのそれぞれ、言葉のない時間。うれしかったな。
熊谷さん、なつきさん、ありがとうございました。
きっとまたすぐに。
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夜行バスに揺られつつ一日が終わってゆく中
はじめて訪れた町をはじめて去っていく最中とは思えないくらい
とても満ち足りた出会いと瞬間の集まりで胸がいっぱいだった。
ひとつずつが根付いてゆくような確かさがあった。
降るようにやってくるよろこびは自分の体より大きくて
見上げながら浴びることしかできない。
やってきた言葉たちは点描。
頭のなかにどんどん色が点ってゆく。
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いつも旅する体を手放さないと約束しよう。
選びつつある道が自分への捧げもののように思えたのは
はじめてだった。

富士山が落ちていたよ。
浜松駅、昼は合唱のコンサートを屋外でしていて
とても清々しい日曜日の駅前広場だったし
夜はスケートボードをしている若い男の子の声が遠くまで聴こえていて、とてもよかった。